ドイツのクルマ事情

2020年02月13日 18:06

本ブログで以前ドイツやスイズのヒストリックカー事情について触れた事があります。

(過去記事:2015年増税から自動車のこれからを少し考える)

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車検内容にも個人で選べるオプションがあって、例えばオープンカー、あるいはモーターサイクルを所有している人は厳しい冬は走らないので4月から10月までの「7ヵ月車検」という申し込みもできる。そうすると車検代も、税金も、そして保険も安くなる。さらにこうした冬場に使わないクルマはサマーカーとあだ名が付けられ、車検証にもその経過が記載されるので中古売買の時に比較的高額で売れる。もうひとつの車検アラカルトは「ヒストリック登録」である。もし貴方のクルマが30年以上古くて、オリジナルの状態を保っていることが車検で証明されれば、そのクルマは工業製品文化遺産ということになり、ナンバー末尾にH、すなわちヒストリック・ナンバーが発行される。そうするとその車両に関わる自動車税は一律およそ1万8千円で済む。もちろん触媒の有無は問われない。しかしこのドイツの制度はまだずっと厳しい方で、北欧諸国や英国では車齢は25年で十分、さらに車検や税金を免除しているところもある。
 こうしたフレキシブルな車検制度によって自動車を工業文化遺産として保存する努力もしているのである。ところでドイツではまだ検討中だが、さらこの上を行く制度もある。スイスではクルマを複数所有するオーナーに対してナンバー・プレートを1枚だけ交付するという制度がある。もちろんその車検証には複数のクルマが記載されており、支払う税金や保険などはそのなかで最高額のクルマに合わせる。
 つまり一人のオーナーは同時に3台のクルマを走らせることはできないので3台分の負担をする必要はないという理屈である。つまり自動車は走る道具であり、ガレージに置かれている状態では課税する必要はないというわけだ。もちろん車検は別途取得しなければいけないが税金や保険は一台分で済むので、例えば通勤用のセダンはウィークデイに、趣味のカブリオレは週末用といった複数所有需要を喚起することができるというわけである。
 さて、話をドイツの車検に戻すと、前述した重量税などという意味希薄な多重搾取的税金も存在しない。自動車の保有者は排気量と二酸化炭素排出量に準じた自動車税を支払うだけでよい。



ドイツを駆け抜ける車たち(design stories)では、ヒストリックカー事情については重複する内容もありますが、もっとリアルなドイツのクルマ事情が書かれています。車庫証明がいらなかったり、屋外での洗車は禁止だったり、マイ馬用のトレーラーを持っている人が結構いるだとか・・・「へぇー!」と思わず声が出てしまう内容でした。面白いなー。

Jr

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