高性能化した軽自動車問題 1970

2017年03月09日 08:00

昨日に続いてまたまた古い雑誌から。1970年のCARグラフィックに軽自動車について興味深いコラムがありました。

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1970/11 CARグラフィックより パブリカVSサニー

この記事が書かれた1970年は軽自動車免許は廃止されたようですが車検制度は適用外!でも最高速度制限は普通車と同じ。そもそも当時の360ccエンジンでは制限速度までスピードを出すのが困難だったから制限速度を設ける必要もなかったのかもしれません。しかし、性能が上がってきて様々な問題が出てきた頃のようです。

honda z
1970/11 CARグラフィックより NEW MODEL ホンダ Z

軽自動車の安全問題の矢面に立たされていたのがホンダのN360で事故を起こして死亡した人の遺族がメーカーを告訴。国会でも取り上げられメーカー幹部を参考人として呼ぶなどの騒ぎがあったと。

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そこで制限速度を80km/hにする事や、80km/hを超えるとブザーを鳴らしてドライバーに速度を落とすように警告するなどの対策を検討していたようです。この対策はどちらも私の年代でも身近に感じます。(最高速度制限が普通車と同じになったのは2000年だったようですね)

1967 HONDA N360

本誌では、軽自動車について移住性の確保は大事だが、大きくするのではなく2人乗りでいいからもっと小さく。狭い市街地を足のように使える事に徹する。排気量は250cc程度で電気なども使い公害対策をする。今後考えられる都心部の乗り入れ禁止部にも軽自動車に限り入れるようにするなどが提言されていました。要はシティコミューターとして普通車と明確に差別化する代わりにメリット(乗り入れ禁止エリアへの侵入許可)を加えて深刻な問題となっていた公害対策にもしようといった意図が伺えます。

1969-1972 MITSUBISHI MINICA

50年近く経過してできていること、逆の方向へ行った事・・・ありますね。小さくって部分に関してはエンジン排気量もボディサイズも随分と大きくなりました。

HONDA N CONCEPT-4
Nも大ききなったね

色々な考えはあると思いますが、高性能化した軽自動車とリッターカーとの棲み分けや優遇について議論がこの頃からあり、根本的にはあまり変化がない事に驚いたのが正直な感想です。

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妄想イラストvol.5:VW GOLF Mk.1

2011年10月26日 13:50

ちょっと間が開いてしまいました(汗)
今回はCセグメントのベンチマーク、ゴルフ1です。

golf title
photo by speedhunters.com

今年はゴルフ誕生35周年なんですね。
現行GTIにアニバーサリーモデルなんかも出ています。

現行のゴルフ6はワーゲンらしい「顔」に回帰した最初のモデルで、
これ以降はそれまでのプロダクトアイデンティティだったワッペングリルをやめています。
正面から見たゴルフ1のイメージを大切にした表れですねえ。
ワーゲンを引っ張っている存在というわけですね。

golf35
photo by 8speed

個人的に10数年ワーゲンを乗り継いでいるもので、多少なりともシンパシーを感じてます。
もっとも最初からワーゲンというブランドに憧れたわけではなく、
最初に買ったパサートB5のデザイン・質感の良さに感銘を受けちゃったのです。
細かく見ていくとすんごくよく出来てるのですね。
エアコンの吹き出し口がピッタリ閉まるとこなど、普及セダンでありながらクオリティがとても高い!

passat_dashpanel
vw passat B5 photo by carsensor
まあこの車はポルシェ博士の孫、フェルディナンド・ピエヒが社長時代に肝いりで作ったので
オーバークオリティだったようですが…その品質感が今やポロにまで降りて来てます。
この品質感と価格整合性のためにやっているワーゲンのモジュール思想はすえ恐ろしいものがあります。
4つのブランドでパーツを共有し、ほとんど車種で同じエンジン搭載、
VR6エンジンなどは10数車種に載っています。

こんな感じで結構理詰めなメーカーなもので
ワーゲンに乗ってるというと、マジメで実直(悪く言えば地味ですね)な感じ、
あんまりおもしろみがないってイメージがあるように思うんですけそ(苦笑)
ところがどっこい!昔からラリーやワンメイクレースを一生懸命やってますよ!
来年からはWRCもワークス参戦です。

mousougolf_title

特にアメリカでの愛され方はスゴイですよね。
ビートルやカルマンギア、TYPE2などのカルフォルニアカスタムからの流れなのか、
ゴルフ以降の車種もほんとよくいじられてます。

以前自己紹介でゴルフが欲しいと言いましたが
vwvorteaxというサイト見てると妄想というか欲望がムクムク持ち上がってきます(笑)

で、現地のイベントの中で個性的なゴルフ1を見つけてしまったんですねー!

mousougolf_usface

70~80年代のヨーロッパ車のアメリカ仕様に多かった角形ライトです。
(保安基準適合のためだと思いますが、詳細ご存知な方、ご教授ください)
アメリカ工場のあったペンシルバニアのWestmorelandで作られていたことから
Westmoreland-frontと呼ばれているみたいです。

この顔、ゴルフ2やジェッタにもあるようです。
細かい仕向け地や年式の差で、ウインカーが両端に付いてるモデルはよく見かけるのですが、
このスッキリしているタイプは珍しいです。

そうこうしているうちにvwvortexで発見してしまった。
ヤバい!キタコレ!
golf_usface2

猛烈にインパクトがあったのでこれをネタにします!(笑)
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妄想イラストvol.4:カウンタック LP400

2011年08月31日 10:05

今回は妄想というより追憶からです。

夏休みに小学校4年の子供とラジコンを作ってました。
タミヤの2WDバギーなのですが、まあプラモ数個作っていきなりのラジコンなので
ネジは回せないわ部品の位置は間違えるわ…見てられないので手伝ってました(苦笑)
(最近の子供はプラモ含め工作が本当に苦手です)

思えば小学校3年の時にラジコンをねだって買ってもらったんですよね。
それがタミヤのブラックカウンタックでした。

bkct_rc.jpg

今とは違ってボディがポリカーボネートでなくABSだったので、
初心者の自分はぶつけまくってすぐガビガビになりました。競技用スペシャルだったのに…
サーボを壊してから数年間、ラジコンから遠ざかっていました。
今は自分が持っていたロードスターのミニチュア版として持っているくらいです。

mousou_rsrc_20110831090834.jpg


ちょっと脱線しました。
以前からお話してるようにカウンタックはスーパーカー世代の自分らにとってズバッと来る車、
ラジコンもポルシェ934もあったのにカウンタックを選んだのはやっぱり好きだったからでしょうね。
今でもフェラーリよりラージランボに共感を持ってます。

aventador.jpg
photo by Autoblog

アウディの手が入ってるとはいえ、アヴェンタドール、カッコイイですねえ。

カウンタックのデザイナーは言わずと知れたマルチェロ・ガンディーニです。
マネージャーが日本人だったり日本に縁があるこの方、日本にもよく来られてました。
(ちなみに今の愛車はワゴンRだそうな)
10年以上も昔、六本木AXISで行われているモーターショーの前夜祭、
「Auto Mobile Deseigners Night]で、で名刺交換させてもらいました。

201108301637.jpg

その時は著名な海外デザイナー(ジウジアーロやハンス・ムートなど)も多数来ていたかな。
モーターショーもまだまだ華やかな感じでした。
せっかくの名刺も保管が悪くて、黄ばんでますが(苦)

そんなことを思い出した夏休みでした。
リスペクト妄想イラストです。
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妄想イラストVol 3:ロータスヨーロッパ S1/2

2011年08月09日 08:00

さて今回は車に興味を抱いたきっかけであるサーキットの狼の主役が駆る、ロータスヨーロッパです。
その中でもいいなあと思ってる前期型のボディを取り上げてみました。

mousoueuropa1.png

アメ車と比較するとサイズ感覚がおかしくなるようですが(笑)
サーキットの狼でも小排気量ながら3リッター以上の車と対等に走ってましたね。
(足回りが弱いって刷り込みもいただいてしまいましたが 苦)

軽いし低いし小排気量だし、自分の好きな要素が揃ってますし!
で、大人になって造形的視点でろいろ見てみると、元々の企画意図や
ボディの形のきれいさから前期型がいイイ!と思うようになりました。

mousouillust_europa_1.jpg


あ、サーキットの狼はSPですね(大汗)TCやSPのスリムさも好きですが(汗)

今も昔もロータスのよいと思う所は汎用性のあるフレームに軽量のガワが被っている所です。
元々はできるだけローコストで運転が楽しい車を作ろうとしたC.チャップマンの
運転を楽しみたい人への支援をしつつ、自分が楽しいのが優先されているような姿勢が(笑)
素晴らしいと思っています。

mousouleuropa4.jpg
※エリーゼとエランのフレーム。ヨーロッパはエランと同じY字バックボーンです

少し尖りすぎていて、極端なエンジニアリングも多いですが(苦笑)本当に独創的でしたね。
どこの会社もエリーゼのフレームを買って、いろいろ作ればいいのに。
特にT社とかエンジン供給してるのだし!
(セリカXXのCMにチャップマンが出るなど、昔から縁があるようですね)
今のエリーゼシリーズは高価で、チャップマンの意志を継いでいるとは言えないですねぇ。
残念!

閑話休題、前期型といえばロータス47が究極の姿ですね。
幸手クラシックカーフェスで実物を間近に拝見しましたがまさにレーシングカー!
リヤタイヤもすんごい太さです。
それを収めるフェンダーも、調べてみるといろんな形があるんですね。

mousoueuropa3.jpg

そして元々エアロフォルムとして生み出されたヨーロッパの車体、
この年代の車としては斬新な形をしています。
ウィキペディアには『世界一速いパン屋のバンと呼ばれていた』、と書かれているし。
ペンシルというかロケットというかサイドビューで見ると尖っていて、
いかいにも空気を切り裂く!という形をしていますよね。

そんな所をいつもの妄想脳内マシーンに加えてグルグルかき混ぜてみました…
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