2010年08月05日 20:15
アメリカがお手本
日本が外車のノックダウンを通じて、車づくりを学んでいた少年時代。僕の家には、明治生まれでハイカラ趣味の親父が所有していた大型バイク「インディアン」と、1948年製GMはシボレーのフリートラインがあった。時速100kmを楽々超える性能の凄さと装備の豪華さは、グラマラスなボディーデザインと相まって、圧倒的なアメリカの豊かさを見せつけていた。僕にデザインの興味を湧かせ、その後、バイクと車の両方を生産する「スズキ」という会社に入り、デザイナーとしてスタートするのに、十分過ぎる濃密な空気を送り込んでくれた。
マジックナンバー”48”
やがて独立し、「CREW」という会社をつくり、多くのプロダクトをデザインした。そんな僕が、車をデザイン対象物としての見ることを止め、自分の好き嫌いで楽しみ始めることができたのは、親父との思い出のクルマであった「フリートライン」を、48歳で手に入れたのがきっかけだった。

1948 GM CHEVROLET FLEETLINE
ずいぶんと遅い車道楽のスタートだった。それ以来、僕にとって「48」という数字は、特別な意味を持つマジックナンバーとなった。今では還暦を過ぎ、“いい歳”といわれる親父になっているが、まだ現役でデザインの仕事をしながら、ガレージライフを楽しんでいる。
アメ車でクラシックカーの仲間たちと遊んでいるうちに、大好きだった英国のオープン2シ―タ―が、時をずらして2台嫁いできた。これがいけなかった。(苦笑)仕舞い込んでいたデザイナー魂が沸々と覚醒したのだ。もっともっとクルマ遊びを楽しむために、誰かのためのデザインではなく、自分が楽しみ、仲間も楽しませる。そのための“ものづくり”がしたくなった。デザインコンサルタントで正統派趣味の僕と、長年一緒に仕事をしてきたスピード好きのデザイナーY君。オーソドックスをチョイ崩したのがカッコいいという企画担当の Jr(ジュニア)の3人が、自作ガレージで実践しながらクルマ遊びをデザインする。それが『48 PRODUCT』だ。
48PRODUCT 主宰 馬場 了

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