2016年01月28日 11:10
30年前のスパイ映画に出てくるツールなんて、スマホでほとんどできちゃってます。高速道路で料金を現金で支払っていた事だって、サッカー日本代表がオリンピックやワールドカップに出場するのが当たり前になったのだって最近の話。
そのひとつ、Apple製品を使う事がマイノリティからマジョリティになった事も。私が自分用のパソコンを買おうと思ったとき、Macを使っている友達はいませんでした。それでもWindowsを買う気にはなれず、Macを購入するのですが、その直感的に使えるMacのデザインに感動して惚れ込んだものです。パソコンと言えば分厚い説明書や専門書を熟読してマスターしないと使えないものだと思っていましたが、Macはとにかく「こうかな?」って感じで触ってみれば使えるようになっています。それでもダメだったらHelpなり検索なりして調べればほとんどの事は解決しました。
iPodやiPhoneを通じてApple製品に触れた人がMacを使うようになり、直感的に使ってみる心地良さが広く知れ渡っているんだと思います。考えたらハサミを使うのに説明書を読んだ事がある人はいないでしょ?シンプルで優れた道具や工具ってそうやってできているんです。
じゃぁ、クルマはどうなんだろう?
当然、クルマは自動車教習所に通い免許を取得しないと運転することができません。便利な移動手段だけど、複雑で危険を伴う道具です。長い時間とお金をかけて安全運転、交通ルールはもちろん自動車の構造や故障したときの対処方法なども教わります。それをマスターした人が運転する事を許可される訳ですね。
自動車だってパソコンや家電と同じようにメーカーが苦心してより便利で快適に進化を続けています。それに応えるかのようにオートマチック免許ができたりと免許の緩和もされて来ました。
クルマの進化が進んだ分、ドライバーは退化していないか?
ナビゲーションシステムが一般的になり道を覚えなくなった事を実感している人は多いでしょう。バックカメラがないと駐車が出来ない人、もうクラッチ付きのクルマを運転できない人なんかも多いんでしょうね。まぁ、昔、これらに触れていた人はちょっとやれば勘が戻るかもしれません。しかし幸か不幸かそれらを知らない世代はMacと同じように直感的に触ってみて・・・ダメだったら安全装置が働くでしょ?くらいにしか考えてないのかもしれませんね。

現在のクルマ
「このスイッチを押せばコンピューターがうまくやってくれてエンジンがかかる」
昔のクルマ
「エンジン冷えてるからチョークレバーを引いて(燃料を多めにして)スターターモーターを回して、エンジン始動したらチョークレバー半分戻してアクセルでちょっとエンジン回転維持しつつ、チョークを戻そう。エンジン回転が安定して水温系があがるまで暖気しないと」

これだけ行動も思考も違います。エンジン始動なら間違ってもたいした問題にはなりませんが、これが峠道の下りだったら・・・何も知らなければブレーキをベーパーロックしてしまうかもしれません。間違ったらやり直しがきかない事だってたくさんあるって事に鈍感になっているのかもしれませんね。
私がメカニックだった頃、マニュアル車のギヤが入ったままエンジンを始動してクルマが動いてしまいぶつけたお客さんが怒鳴り込んで来た事があります。そもそも教習所ではシートに座りギヤがニュートラルかを確認してクラッチを踏みながらスターターを回す手順を習っていますよね。それを説明すると「それでもサイドブレーキがかかっていたのだからエンストしないのか?整備不良だ!」って事でした。彼女も一緒だったので引っ込みが付かなくなったのかもしれません。
その後、クラッチを踏まないとスターターが回らない安全機能が追加されます。
人間の操作ミスがあっても事故が起きないように安全機能が充実するのは当たり前ですが、そrで人間が鈍感になってしまうのは考えものですね。

クラシックカーやプリミティブなスポーツカー・・・

オートバイや自転車は、便利な自動車に慣れて失ったいく自分の感覚を保つ事、理解しないと上手く操れない事・・・そんな当たり前の事を確認できるノリモノなのかもしれませんよ。
Jr

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