2023年04月26日 10:59
道路交通法の一部改正により、令和5年4月1日から、自転車に乗車の際はヘルメットの着用が努力義務となりました。従来ヘルメット使用については、児童又は幼児を保護する責任の在るものの遵守事項とされていましたが、改正法の施行後は、全ての自転車利用者が、乗車用ヘルメット着用に努めなければならないこととなります。

ロードバイクでの転倒した時のウェア類。ヘルメットも大事だけどアイウェアのおかげでほぼ無傷でした。
「ヘルメットをかぶっていて良かった・・・」なんてのは1度や2度体験しています。レースイベント、トレーニング以外でもサイクリングの際にはヘルメット、専用のアイウェア、グローブは基本的に着用しますが、ちょっと近所のコンビニまで・・・みたいな時はかぶりません。そんな立場で、今回の道路交通法の一部改正(ヘルメットの努力義務化)には反対。個人的に、いや世界的にヘルメットは推奨するが、着用をルール化するのは間違いであると言われています。その理由は?
私の通う中学校でもひとつ上の学生が通学中、自動車と接触し亡くなるという悲しい事故がありました。ヘルメットをかぶっていれば命は助かったかもしれない・・・そんな後悔と子供達の命を守りたいという純粋な思いが自転車通学の学生にヘルメットをかぶらせました。
上に貼った参考リンクを読むと同じような事象が外国でも起きています。サイクリストの命を守りたい・・・その純粋な思いで始まったヘルメット着用キャンペーンは逆に多くの命を奪っているのでは?という驚くべき事実が浮かび上がります。簡単に要約すると・・・
・自転車の死亡事故の原因の多くはクルマとの接触事故でヘルメット着用だけでは死亡、重症を防げない
・ヘルメット着用義務化で自転車の利用率が低下し結果的に死亡事故は減る(意図した作用でないが事故は減る)
・移動手段が自転車からクルマになると、生活習慣病のリスクが増えて結果的に早死にする可能性が高まる
もし自転車事故の死因を自転車側の努力不足とし、道路環境の整備をしないとなれば、あまり良い結果を産まないことがわかると思います。道路渋滞の増加や二酸化炭素が増えることなども想像できますよね。官民連携で進める自転車活用推進の活動に逆行しています。
この先同時にオランダやベルギー、デンマークのような自転車活用先進国のような街づくりを推進します!って話があるのであれば期待は持てますが、今のところそんな事は見えていません。先に挙げた自転車活用先進国では自動車中心の街づくりから人間中心の街づくりに変わることでヘルメットを義務化せずとも重大事故は減っています。自動車が行き交っていた4車線を、歩行者と歩行者に一番近い自転車に開放して魅力的な街に変貌を遂げた例が出てきました。当然車椅子やシニアカーなどにも優しい街になっていくでしょう。

「努力義務なんだから、かぶりたくなければ放っておけばいいじゃない」なんて思った方はコロナ禍のマスクについて思い出して下さい。相互監視が始まり、事故にあった際にヘルメット着用していないことが保険のマイナス査定となり、自転車の事故を伝えるニュースではすでに「・・・なお、自転車に乗っていた男性はヘルメットを着用していなかったとの事です」と報道されています。そして時間をかけて努力義務は義務に変わります。
ヘルメットは頭部への衝撃を緩和しますが、事故は防げません。
ヘルメットは自転車の事故に対して万能ではありません。頭を守る事の重要性は理解していますが、それで事故は減らないのです。事故が起きてからも大事ですが、事故が起きないようにする方がもっと大事。

ついでにもうひとつお得な情報を。実はヘルメットって歩行者にも自動車のドライバーにも事故の際に致命的なダメージを軽減できる機能があるんですよ。それなら公道を利用する全ての人がヘルメットを着用した方がいいですよね?なら全人類ヘルメット着用義務化しましょうよ・・・ってそんな馬鹿みたいな話ないでしょ?
クルマ好きでありオートバイも自転車も好きで、犬を迎えてから歩行者として街に出る事が本当に多くなりました。そう遠くない将来には杖を付き、シニアカーに乗る未来だってあるでしょう。それぞれが譲り合い明確なゾーニングによって危険を感じる事なく自由に外出できるようになって欲しいな。
Jr

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