カーデザインはアメリカがお手本 

2010年09月10日 08:30

Remember! 僕とアメリカ車
「さくらモーニングクルーズ Vol.1」では僕のアメ車が一台。近い匂いがする英国フォードのプリフェクトに長谷川さんが乗ってきた。長谷川さんの愛車もご自身の生まれ年と同じ年式でした。僕にとってのアメ車は、貧しかったこの国が、豊かな生活の憧れとして燦然と輝いていました。これは’48年生まれの団塊世代の遺伝子に今だ組み込まれています。かといって、僕は、アメ車出なくては駄目!というマニアではなく、英国車も大好き、もちろん国産車は青春を過ごした思い入れがあり、大好きです。

freetline-side.jpg

クルマ造りはアメリカからみんな教わった
この言葉は、僕が勤めていたスズキの社長 鈴木修さんが「俺は、中小企業のおやじ」という本の中で語っているフレーズです。何かと「スズキは中小企業なんだから・・・」という前置きをする人でした。(・・・の後には給料が安くて当たり前!という言葉が続きますが(笑)
オサムさん(社内では敬愛をこめてそう呼んでいました)は、

「スズキの車づくりはみんなGMが教えてくれた。だから恩返しをしなければいけない。」

と言って、苦しいときに自社株をGMから相当な価格で買い戻した云々と言っています。それが今では、しっかりワーゲンと仲良くインドの市場で生き残る策を講じています。流石!中小企業の親父さんです。ワーゲンが舌を巻いた逸話がありますが、それは又そのうち・・・。

僕らの先輩もデトロイトからデザインを教わった
僕ら先輩のデザイナーサクセスは、アメリカのアートセンターというデザインカレッジに留学することでした。ここにはGMをはじめとしたビッグ3のデザイナーが講師に来て、世界中から集まった優秀なデザイナーに、実践的な課題を出すのです。社費で留学した幹部候補生のデザイナーは、幕末から明治初期にかけて、藩費や官費で日本の将来を担う重い使命を背負って留学したエリートと同じ心境だったと思います。まさにカーデザインの中心はアメリカ、デトロイトだったんですね。フェラーリを代表とするイタリアのカロッツェリアなんて、当時の日本車メーカーの眼中にない時代で、文字通りビッグ3がお手本でした。

国産車のボディーラインはGMが決めていた!?
新人デザイナーとしてデザイン室に配属されたころ、僕が体験した面白い逸話があります。モデル製作室の壁に、大きなアクリルのカーブ定規がかかっていたんです。

gmcurve.jpg
デザイナーYさんのカーブ定規

48の父:「先輩!あれ、何ですか?」
先輩:「あっ、あれね・・・GMカーブって言うんだよ」

カーブ定規というのは当時ボディーのラインを引くのに使うもので、デザインワークの必携品でした。しばらく考えて謎が解けたんです。当時の日本車がどうしてアメリカ車に似てるのかって?

先輩:「馬場ちゃんね、クレイだってGMクレイと言って、アメリカから輸入してたんだぜ」って・・・

なんだか悲しいおまけまでつきました。(インダストリアルクレイ(モデル製作用の粘土)というもので、国産製品がなく、スバル360の原寸モデルは油土で作っていた・・・)
クラウンがアメリカ車の縮小でデザインだったのは当たり前、肝心な定規がアメリカ製なんだから!真似をするしない以前の問題だったんだ。

crown-chevy.jpg
車体寸法はまるで違うのですが、トライシェビーと観音クラウンもやっぱり似ています。ほぼ同年式。

要はラインドローイングからクレイモデリングに至るまで定規から材料からデトロイト方式でやってたんだから似るのは当たり前ってことなんですよね。(苦笑)

48の父


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コメント

  1. 宇都宮茂 | URL | 5dGHnvRc

    はじめましてです
    スズキの大先輩さんですね。
    オサムさんのクダリは同じようなことを聞いたことがあります。
    やる気!の色紙が事務所に飾ってありましたし(笑)

    GMカーブとかデザインのお話、とても面白かったです。
    昔の車のボディラインは美しいですね。
    プレスで量産じゃあの美しさは出せないのでしょうかねぇ。

    それでは、失礼します。

  2. ヨンパチ管理人「Jr」 | URL | -

    はじめまして。48父が出張中なので、代わって管理人Jrです。

    クルマ屋の社長って言うと本田宗一郎氏が頭に浮かびますが、本を読んでから鈴木修社長も非常に身近に感じています。とにかく判断がシンプルで分かりやすくていいですね。「やる気!」の色紙もなんだか想像できて微笑ましいです。

    年代別のクルマを眺めていると技術の進歩によってデザインスケッチが再現できるようになる所が面白いです。特にプレス技術とルーフの形状は興味深いですね。

    また、その辺もエピソードも出てくると思いますので、是非ブックマークによろしくお願いします。

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