わかってての妥協ですよね?

2012年07月10日 08:00

最近、現行型の軽自動車を借りて運転する事がありました。「最近のクルマはよくできている」と書きたいところだったのですが・・・

2007 MITSUBISHI I
本文と車種は関係ありません・・・念のため

これが衝撃的に安っぽくてビックリしてしまいました。そりゃ、値段も安い訳で一般乗用車並みにどうこうしろとは思っていませんよ。ただ、私の考える最低限の"現在のクルマ"イメージには遠く及ばなかったのです。ただ、これは私の感性に合わなかっただけで相対的に良いとか悪いの話じゃないのかもしれませんけど。

HONDA N BOX
本文と車種は関係ありません・・・念のため

以前、仕事で音楽制作をしている人に話を聞いた事があります。例えばアルバムを制作する場合、ミュージシャンがスタジオに籠って高価なサウンドシステムを使って長い時間をかけ、時には海外のスタジオや凄腕のディレクターに依頼して1枚のアルバムを、まさに産み出すようなイメージってありますよね?これは過去の古き良き時代の思い出になりつつあるそうです。
今では、ミュージシャンが自宅のMacを使い楽曲制作、スタジオを借りるがそこにある大きくて高価なスピーカーは使わないで、もっと小さなモニタースピーカーでミックスして仕上げる・・・こんな感じも多いとの事。

それは、音楽を多くの人に届ける手段が、レコードからCDになり、今ではケータイの着メロやネットの動画配信に移行している事も原因。ネットで配信するのでデータは圧縮しなければならないし、イヤホンやパソコンの小さなスピーカーで小さな音量で聞いた時に映える音が必要な訳です。もちろん、それには新しいテクニックやアイデアが詰め込まれて、単純にダメって訳ではないのですし、音質がいいからって素晴らしい音楽って訳ではないですから。問題は時間とお金をかけて高音質の素晴らしい音楽を作ってもだれもそれを再現出来ないのであれば意味がないって事。すると、それがいつしか当たり前になり、高音質の楽曲を作るノウハウがなくなっていくんじゃないか。

LOTUS Elan
本文と車種は関係ありません・・・念のため

クルマの話も同じだなと思ったんですよね。安いんだからこれくらいで勘弁してくれる→それしか作れなくなる。
安く、部品点数卯を抑える為に設計した結果、気がついて工夫したけど切り捨てたのか?
こんなもんでしょ・・・って組み立てたのか?分っていて受け入れているのか?
それが当たり前だと思っているのか?
数値では表せない判断基準をちゃんと持っているのかしら?
ものづくり日本なんてのも古き良き想い出になる事をイメージさせるには十分な出来事でした。

「古きを温ね新しきを知る」
自分の判断基準を持つには時間やお金を使って経験するしかない。例えば新車で高級車を買おうと思ったら大変ですけど、10年前の高級車を買おうと思えばなんとかなる場合があります。20年前だったら余裕でしょ。そりゃ、旬は過ぎたかもしれませんけど、腐っても高級車。それは十分に感じられるはず。

JAGUAR
本文と車種は関係ありません・・・念のため

古いクルマでも十分に交通の流れに乗り、車種によっては日常の足になり得る事。今のクルマだけしか知らなければ、気がつかない事がたくさんあるはず。そうやって、自分のモノサシで図れるサイズをどんどん大きくしていくのって面白い事ですよね。



確かに1台で比べれば環境負荷は高いかもしれないけど、こんなCMを平気で作ってしまうクルマメーカーも大丈夫なんだろうか・・・。

Jr
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コメント

  1. バンキン太郎 | URL | JalddpaA

    お客様のご要望ですから。

    もちろん、わかっていますとも。
    ってか、殆どのお客様は「見た目がよければOK、中身は安っぽくてもいいよ」です。
    板金修理でまず始めに言われるのが「とにかく安く。見えないところはテキトーでいいや。」
    20年くらい前までは「全て任せるから好きなように直して」って
    お客さんは少なくなかったんですけどね(笑)

  2. ブログ管理人「Jr」 | URL | -

    バンキン太郎 さん

    コメントありがとうございます。直接ユーザーさんとやり取りをしている職人さんであれば生の声でそんな感覚があるんですね。デフレでモノが安くなって、いつのまにか手間賃までデフレするみたいな感じになってしまっているのでしょうか?

    メーカーの場合は、不特定多数のユーザーの意見を集約していく段階で見えて来る基準があるんだろうけど、それをいい意味で裏切らないと。ユーザーの言う事を全部聞いていたらiPhoneは生まれなかったでしょうしね。

    それに譲れないポイントって恐らく仕事をしていてあると思うんですよ。こんな性能じゃウチ名前で出せない!みたいな。それが競合他社との数値競争ではなくて、クルマで言ったらハンドリングだったり、サスペンションの味付けだったり、エンジンのフィーリングだったり。それがお客さんにも伝わってちょっと値段は高くても買って頂けるようなファンを育てないと。86みたいにユーザーがムーヴメントを起こしてくれればラッキーですけどね。スバルの水平対向にマツダのロータリーやロータスのハンドリング、ホンダのレースへの取り組みなど・・・。

    きっと、職人としてのプライドと金銭的制約でお悩みになられていると察します。また、おまかせで信頼してくれるお客さんが増えるような世の中になるといいですね。私も決して余裕はありませんが「安い」だけではモノを消費しないように注意しています。

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